セオリア・ハルモニア 〜はじめての人からすごい人のための音楽理論〜

初心者から上級者のための音楽理論ブログです。実践的な例を挙げながら、主観的に音楽理論をまとめたいと思います。

音楽と哲学①<「読書について」ショーペン・ハウエル>

 あぁ〜ちょっとショーペンハウエルの「読書について」でも読んでみるか〜。

 

 『数量がいかに豊かでも、整理がついていかなければ蔵書の効用はおぼつかなく、(中略)いかに多量にかき集めても、自分で考えぬいた知識でなければその価値は疑問で、量では断然見劣りしても、いくども考え抜いた知識であればその価値ははるかに高い。』

 

 いっぱい本を読んでも、自分で考えないと意味ないんだなぁ。

 

 『読書で生涯をすごし、さまざまな本から知恵をくみとった人は、旅行案内所をいく冊も読んで、ある土地に精通した人のようなものである。(中略)これと対照的なのが、生涯を思索に費やした人で、いわば自分でその土地に旅した人の立場にある。』

 

 本ばかりから知識を集めた人はただの雑学好きなのかぁ。

 

 『(前略)一般に天才の作品には、どの部分にも精神がくまなく行き渡っていて、それが常に作品の特徴をなしているからである。』

 

 ちょっとよくわからんが、すごい作品は細かい所にもこだわっているということなのか・・・?

 

『表現の簡潔さとは、真の意味ではいつもただ言うだけでの価値があることだけを言い、誰でも考えつきそうなことにはいっさい、冗長な説明を加えないこと、必要なものと不要なものとを正しく区別することである。』

 

 simple is the bestですね。そういえば先生が「即興演奏はシンプルなこと積み重ね的」なことを言ってたな〜。

 

 『なげやり調にものを書くのは、自分の思想にあまり価値をおいていないことを、初めから告白するようなものである。』

 

 ちょっとこのブログもやばいっすね・・・

 

 『人間はまだ一度にただ一つのことしか、明瞭に考えられない動物である。文章作成に当たっては、まずこの事実に何よりも注意をはらうべきであろう。だから一度に二つも三つものことまでも考えさせようというのは、人間に対して無理な要求である。』

 

 1文章につき1テーマってことですね。このブログを書くときにも気をつけよ。

 

 『熟慮を重ねることによってのみ、読まれたものは、真に読者のものとなる。食物は食べることによってではなく、消化によって我々を養うのである。それとは逆に、絶えず読むだけで、読んだことを後でさらに考えてみなければ、精神の中に根をおろすこともなく、多くは失われてしまう。』

 

 やっぱり読んだ後で、自分でも考えないと意味がないってことかぁ〜。

 

 『多数の読者がそのつどむさぼり読むものに、我遅れじとばかり、手を出さないことである。(中略)すなわちあらゆる時代、あらゆる民族の生んだ天才の作品だけを熟読するべきである。』

 

 流行っているから、皆聞いているからといって、勉強するのはあんまり良くないのか。昔から残っている、天才の名作を勉強する方がいいんだな。

 

 『『反復』は研究の母なり。』重要な書物はいかなるものでも、続けて二度読むべ機である。それというのも、二度目になると、その事柄のつながりがより良く理解されるし、すでに結論を知っているので、重要な発端の部分も正しく理解されるからである。』

 

 なるほど。楽曲分析も1回で終わるんではなくて、2週すると違う発見が得られるんだな。そういえば、国公立大を目指すめちゃくちゃ賢い奴が*チャート青を何週もやってたな〜。

 *チャート青・・・大学受験数学の鉄板の問題集

 

 この本結構難しかったけど、要するに、読むだけじゃなくて、良い本を何回も読んで自分でも考えることが大事、って作者は言いたいんだな。